初心者ランナーのペースが遅い理由|キロ7〜8分が正解
こんな人に向けて、私の実体験をもとに記事を書きます。
私も同じことで悩んでいました。自分のGarminのログを見返して、「このペースで大会に出て大丈夫なのか」と不安になったことが何度もあります。今は、周りのペースではなく自分の心拍データを基準に「今日の強度は自分にとって適切か」を判断できるようになっています。
この記事を読むと、キロ7〜8分というペースがなぜ初心者にとって正しい選択なのか、その根拠と、速く走ろうとしなくていい理由がわかります。
周りと比べて自分のペースを恥ずかしく感じている人は、ぜひ最後までご覧ください。
でも、キロ7〜8分って本当に遅くないんですか?
結論:初心者はキロ7〜8分でまったく問題ない
先に結論を書きます。ランニングを始めたばかりの人がキロ7〜8分でしか走れないのは、恥ずかしいことでも遅すぎることでもありません。それは今のあなたの心肺機能と筋力に見合った、正しいペースです。
SNSやランニングアプリで目にする他人のペースは、そのランナーが積み重ねてきた走行距離・年数・体力の結果です。始めたばかりの自分と、何年も走り続けている人のペースを同じ物差しで比べること自体に無理があります。私自身、Garminで練習を記録するようになってから、比べるべき相手は他人ではなく「先週の自分」だと考えるようになりました。
速く走れることは、初心者が最初に目指すべきゴールではありません。まずは怪我なく走り続けられる体を作ること。そのための入口として、キロ7〜8分というペースは十分すぎるくらい正しい選択です。次の項で、なぜこのペースが理にかなっているのかを具体的に説明します。
なぜキロ7〜8分が「正しい」のか:会話できるペースの原則
ランニングのペース設定には、「会話ができる強度かどうか」という原則があります。隣を走る人と短い言葉のやり取りができるくらいの余裕があれば、そのペースは適切だという考え方です。
キロ7〜8分というペースは、多くの初心者にとって、まさにこの「会話できる強度」に収まります。息が切れて一言も話せない状態は、初心者にとっては明らかにオーバーペースのサインです。逆に、鼻歌が歌えるほど楽すぎる場合は、もう少しペースを上げても構いません。大事なのは数字そのものではなく、自分の呼吸と会話のしやすさで強度を判断することです。
私自身、Garmin歴を積み重ねる中で、心拍数と体感の対応がだんだんつかめるようになりました。私にとってのキロ6分前後は、平均心拍がだいたい150前後に収まる強度で、これはまさに会話を続けながら走れる範囲です。走力もペースの基準値も人によって違いますが、「会話できるかどうか」という原則そのものは、初心者にもそのまま当てはめられます。今のあなたにとって会話できるペースがキロ7〜8分なら、それがまさに正解ということです。
会話できるペースって、具体的にどう確かめればいいんですか?
速く走ると続かない・故障する理由
キロ7〜8分から無理に速く走ろうとすると、多くの場合うまくいきません。理由は大きく2つあります。
1つ目は、単純にその日のうちに走り切れなくなることです。今の体力を超えたペースで入ると、序盤は問題なくても、途中から急激に苦しくなり、歩いてしまったり、途中で練習をやめてしまったりする可能性が高くなります。「今日も最後まで走れなかった」という経験が積み重なると、ランニング自体が苦痛になり、結果として続かなくなります。
2つ目は、体への負担です。今の筋力や関節の強さに見合わない速いペースを続けると、膝や足首、ふくらはぎといった部位に想定以上の負荷がかかります。私の場合はまだ大きな故障の経験はありませんが、練習量やペースを一気に上げた週は、脚の張りが普段より強く残る感覚があります。痛みや違和感が出た場合は無理をせず、その日の練習を切り上げるのが基本です。違和感が長く続くようであれば、自己判断を続けずに専門医に相談することをおすすめします。
続けられること、怪我をしないこと。この2つを守れるペースの範囲でしか、走力は積み上がっていきません。だからこそ、今の自分にとって「ちょっと物足りない」と感じるくらいのペースから始めるのが、遠回りに見えて一番の近道です。
私自身の「速くない」データを正直に出す
私は今、2027年2月のさいたまマラソンでサブ4を目指して練習していますが、それでも決して「速いランナー」ではありません。実際のデータを正直に出します。
6月21日の20.32kmのロング走は、2時間07分、キロ6分17秒、平均心拍147・最大182でした。8月11日の10.58km走は、61分、キロ5分47秒、平均心拍156・最大179です。どちらも、SNSでよく見るような速いペースではありません。それでも、これが今の自分にとって適正な強度だと理解しています。
キロ6分前後というペースでも、私の心拍は150前後まで上がります。速く走っている感覚はなくても、体の中ではしっかり負荷がかかっているということです。この「見た目のペースは地味でも、自分にとっては十分な負荷になっている」という感覚は、キロ7〜8分で走っている人にもそのまま当てはまります。ペースという数字だけを他人と比べて落ち込む必要はありません。心拍という体の内側の反応を見れば、あなたも自分にとって十分な負荷で走れているはずです。

この図解は、「ペースの数字」と「心拍という体の負荷」を並べて示したものです。見た目のペースは人によってキロ7分だったり6分だったりバラバラでも、それぞれが自分にとって心肺にしっかり負荷のかかる強度であれば、どちらも同じように「意味のある練習」になっていることが一目でわかるようにしています。
自分の心拍データをどう練習に活かすかについては、マラソン練習の心拍数の目安(実測データ解説)で詳しく説明しています。ペースという表面の数字より、心拍という自分専用の物差しを持つことが、次のステップとして役に立つはずです。
周りと比較してしまうときの考え方
ペースの話とは別に、「周りのランナーと比べて自分は遅い」という感覚そのものが、走ることをつらくしてしまうことがあります。この感覚とどう付き合うかは、ペースの正しさとはまた別の問題です。
私自身、走り始めた頃は、周りの投稿や大会での他のランナーのペースが気になっていました。ただ、比べる対象を「他人の今」ではなく「自分の過去」に変えてから、練習に対する気持ちがずいぶん楽になりました。先月の自分より少しでも楽に同じ距離を走れていれば、それは確実な前進です。
初心者が感じやすい「遅いことへの引け目」についてはランニング初心者が感じる引け目との付き合い方で、周りのランナーとの比較をやめる具体的な考え方についてはランニング中に他人のペースを気にしないコツでそれぞれ掘り下げています。ペースの数字だけでなく、気持ちの面でも遠回りしたくない人は、あわせて読んでみてください。
それでも、つい他人のペースが気になってしまいます
よくある疑問に答える
このペースのまま大会に出ても大丈夫ですか
大会には制限時間が設定されていますが、多くの市民マラソン大会は初心者でも十分完走できる時間設定になっています。キロ7〜8分は、そうした制限時間内で完走を目指すペースとして十分現実的な水準です。エントリー前に、目標にしている大会の制限時間と関門タイムを確認しておくと、より安心して練習に取り組めます。
いつになったら速く走れるようになりますか
走った距離と時間の積み重ねに応じて、ペースは自然に上がっていく人が多いと言われています。ただし、そのスピードには個人差があります。私自身、6月から8月の記録を比べても、ペースが劇的に速くなったわけではなく、同じくらいのペースでも心拍が落ち着いてきた実感の方が大きいです。ペースを急いで上げようとするより、今のペースを続けられることを優先する方が、結果的に走力は積み上がっていくと感じています。
心拍が高いのに、ペースは遅いのはおかしいですか
おかしくありません。ペースと心拍の関係は、走り込みの量や気温、その日の体調によって大きく変わります。私の記録でも、真夏はキロ6分前後の同じペースでも心拍が普段より高く出る傾向があります。ペースという表面の数字だけでなく、心拍という体の内側の反応もあわせて見ることで、「自分にとって今どれくらいの負荷なのか」がより正確につかめます。この考え方はマラソン練習の心拍数の目安でさらに詳しく解説しています。
ペースの正しさは、他人ではなく自分の心拍と体感で決まる
キロ7〜8分は、初心者にとって恥ずかしいペースではなく、正しいペースです。会話ができる強度で走り続けられていること自体が、今の自分に合った負荷で練習できている証拠だからです。
私自身、サブ4を目指して練習を重ねている今でも、キロ6分前後で心拍は150前後まで上がります。ペースの数字だけを他人と比べれば、私も決して速いランナーではありません。それでも、自分の心拍と体感を基準にすれば、今の自分にとって十分な負荷で走れているとわかります。あなたのキロ7〜8分も、同じように自分にとって意味のある強度のはずです。
周りの速さではなく、自分の心拍を見ればいいんですね