サブ5のペース配分|キロ何分で入ればいいか
こんな人に向けて、私の実体験をもとに記事を書きます。
私も同じことで悩んでいました。前回の初フルマラソン(東京マラソン2025)は4時間52分で、20km手前から歩いてしまいました。それでも歩いてサブ5には収まっていたので、サブ5自体はすでに経験済みです。今、ペース配分を感覚ではなく数字で決めるという方法で、2026年11月のひたちシーサイドマラソンでの「歩かず完走」、そしてその先の歩かずサブ5・さいたまマラソンでのサブ4に向けて解決に向かっています(本記事はその実録です)。
この記事を読むと、サブ5に必要な1kmあたりのペースと、給水・トイレを含めた実質的な余裕、前半後半の配分の考え方がわかります。
サブ5を目指していて、ペース配分の具体的な数字が知りたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
結局、キロ何分で走ればサブ5になるんですか?
結論:サブ5は平均キロ7分06秒。ただし実質はキロ6分50秒が目安
サブ5、つまり5時間切りに必要な1kmあたりの平均ペースは、キロ7分06秒です。42.195kmを7分06秒(7.1分)で割ると、ゴールタイムは4時間59分35秒になり、5時間まで25秒の余裕が残ります。
ただし、これはスタートからゴールまで一切止まらずに走り続けた場合の数字です。実際のレースには給水所とトイレという「計算に入れ忘れがちな時間」が挟まります。この時間を差し引くと、走っている区間で維持すべきペースはキロ7分06秒より速い、キロ6分50秒あたりが実質的な目安になります。
なぜそうなるのか、簡単な計算で説明します。給水所を1つ通過するたびに、コップを取って飲む動作でだいたい15〜20秒はペースが落ちると言われています。仮に給水所を15か所通過するとすると、合計で5分前後。トイレに1回立ち寄れば、並ぶ時間も含めて2〜3分。人混みをすり抜ける時間なども合わせると、レース全体でおよそ10〜12分がタイムに上乗せされる計算になります。
この12分を300分(5時間)の持ち時間から引くと、残りは288分。これを42.195kmで割ると、6.83分、つまりキロ6分50秒になります。給水・トイレを含めても5時間で収まるように走るなら、実際に走っている時間帯はキロ6分50秒前後を維持する必要がある、というのがこの記事の軸になる計算です。
サブ5ペース早見:5km毎の通過タイム表
自分が今どのくらいのペースにいるかを本番中に確認できるように、キロ7分06秒で走った場合の5km毎の通過タイムを単純計算で出しておきます。あくまで機械的な計算値なので、実際のレースでは給水所での数秒のロスを差し引いて見てください。
| 距離 | 通過タイム目安 |
|---|---|
| 5km | 0:35:30 |
| 10km | 1:11:00 |
| 15km | 1:46:30 |
| 20km | 2:22:00 |
| 25km | 2:57:30 |
| 30km | 3:33:00 |
| 35km | 4:08:30 |
| 40km | 4:44:00 |
| 42.195km(ゴール) | 4:59:35 |

この表を印刷してポケットに入れておけば、5kmごとの給水所やエイドの近くで「今、通過タイムがどれくらい遅れているか、貯金があるか」を確認できます。私自身、練習では距離ごとの通過タイムをGarminのラップ表示で見る習慣がついていますが、本番はGarminの表示だけに頼らず、紙の早見表も併用するつもりです。
表があると、本番中に自分の位置がわかりやすいですね
前半を抑える「ネガティブスプリット」がサブ5に向いている理由
サブ5のペース配分を考えるとき、私は前半をキロ7分06秒より少し遅く、後半を同じか少し速く走る「ネガティブスプリット」を基本方針にしています。前半を抑える理由と具体的な考え方は前半を抑える完走のコツでも詳しく書いていますが、ここではペース配分の数字に絞って説明します。
考え方はシンプルです。前半21.0975km(ハーフ地点)をキロ7分15秒前後で入ると、前半の所要時間はおよそ2時間33分。残りの後半21.0975kmをキロ6分55秒前後まで上げられれば、後半はおよそ2時間26分。合計するとおよそ4時間59分になり、サブ5の範囲に収まります。
前半で無理に速いペースを維持するより、多少遅く入ってでも後半に余力を残す配分の方が、42.195kmという距離では失速しにくいという考え方です。均等ペースで押し切るより、後半に上げられる余地を作っておく方が、精神的にも「まだ動ける」という状態でゴールに向かえます。
「貯金を作る」戦法はなぜ危険か
前半で速く入って時間の貯金を作り、後半に多少落ちても逃げ切る、という戦法を考える人もいると思います。私は、この戦法をサブ5挑戦では取らないことに決めています。理由は、私自身の失敗が関係しています。
前回の初フルマラソンで私が20km手前から歩いてしまったのは、根性が足りなかったからではありません。序盤にトイレへ立ち寄ったロスを取り返そうとして、序盤から飛ばしすぎたペース配分ミスが原因でした。「30kmの壁」よりずっと早い、中盤での失速です。
貯金という言葉は魅力的に聞こえますが、マラソンの後半で脚が売り切れる原因の多くは、前半で使いすぎたエネルギーと筋肉の負荷にあります。時間の貯金があっても、脚そのものの貯金が尽きてしまえば、その時間の貯金は歩く時間に変わるだけです。実際、私が前回歩いてしまったときも、タイム上はまだ余裕があるはずの局面で、脚が言うことを聞かなくなっていました。
だからこそ、私はサブ5の配分において「前半に時間を稼ぐ」のではなく「後半まで脚を残す」ことを優先しています。時間の貯金より、脚の貯金の方がずっと重要だというのが、私が前回の失敗から得た結論です。
時間の貯金があっても、脚が売り切れたら意味がないってことですね
私の実データで見る「キロ7分の余裕度」
サブ5に必要なキロ7分06秒、実質キロ6分50秒というペースが、自分にとってどれくらい余裕があるのかは、練習データを見ないと判断できません。私の場合、Garminの記録では次のような傾向が出ています。
- キロ6分前後で走ると、平均心拍はだいたい150前後に収まる
- キロ5分40秒を切ると、平均心拍は160を超えてくる
- 実際に6月21日、20.32kmをキロ6分17秒(平均心拍147・最大182)で走った記録がある
サブ5に必要な実質キロ6分50秒は、私が普段の練習で走っているキロ6分前後より1kmあたり40〜50秒遅いペースです。心拍150前後で走れているキロ6分台のペースに対して、それより遅いペースであることを踏まえると、心肺的な余裕はある方だと考えています。
ただし、これは10〜20km程度の練習距離での話です。42.195kmという距離を最後まで同じ余裕度で走れるかどうかは、心肺の余裕だけでは判断できません。前回歩いてしまった原因が筋持久力にもあった可能性を考えると、キロ7分台で「心拍的に楽だから大丈夫」と油断するのは危険だと自分に言い聞かせています。心拍に余裕があることと、脚の筋持久力が42kmもつことは別の話だというのが、今回の配分計画で一番意識している点です。
よくある疑問に答える
給水・トイレ以外に、計算に入れておくべきロスはありますか
スタートロス(号砲からスタートラインを通過するまでの時間)は、参加人数の多い大会だと数分単位で発生することがあります。これはネットタイム(自分がスタートラインを通過してから計測される時間)であれば影響しませんが、グロスタイム(号砲からの時間)で制限時間が区切られている大会では意識しておく必要があります。エイドでの補給食受け取りも、立ち止まって食べる場合は数十秒のロスになります。エネルギー切れを防ぐ補給の選び方とタイミングは後半のガス欠を防ぐ補給食の選び方にまとめています。
前半を抑えすぎて、逆に後半上げすぎて失速しませんか
その可能性はゼロではありません。ただ私の考えでは、前半を抑えすぎて後半に余力を持て余す方が、前半で突っ込んで後半に歩くよりはるかにましな失敗です。前半抑えめのペースが遅すぎたと感じたら、後半で少しずつ上げていけばいいだけで、修正が効きます。前半で速く入りすぎた場合は、後半の失速を止める手段がほとんどありません。
サブ5の練習メニューはどう組めばいいですか
ペース配分の計算だけでなく、実際にそのペースを42.195km維持できる脚と心肺を作る練習が必要です。私が今取り組んでいる練習メニューの組み方はサブ5の練習メニューで詳しく書いています。
数字で決めておくと、本番で焦らずに済みそうです
サブ5は、キロ7分06秒より少し速いペースを、後半まで残す配分で
サブ5に必要な平均ペースはキロ7分06秒。ただし給水・トイレのロスを考えると、実際に走っている区間ではキロ6分50秒前後を維持する必要があります。この数字を、前半は少し抑えめ、後半は同じかそれ以上で押すネガティブスプリットの形に当てはめて配分するというのが、私が今回のサブ5挑戦で決めているペース計画です。
前半に時間の貯金を作る戦法は、脚の貯金を先に使い切ってしまうリスクと引き換えです。私自身、それで一度痛い目を見ています。ひたちシーサイドマラソンでは、この計算に基づいたペース配分を実際に試して、結果をこの記事にも追記するつもりです。サブ5のペース配分で迷っている人は、まず今回出した数字を土台にして、自分の練習データと照らし合わせてみてください。