対象読者: 走り始めたばかりで1kmも続けて走れず、自分はランニングに向いていないのではと感じている人

ランニング初心者が走れないのは普通、歩いていい

ゆう
  • 1kmも走れなくて、初日から心が折れた
  • 少し走っただけで歩いてしまう自分に、向いていないのかもと落ち込む
  • 周りは何kmも涼しい顔で走っているのに、自分だけ全然続かない

こんなことに悩んでいませんか?

こんな人に向けて、私の実体験をもとにこの記事を書きます。

正直に言うと、私も「歩いてしまう自分」にずっと引け目を感じていました。今はフルマラソンでサブ4を目指して週2〜3回走っていますが、それでも本番のレースで20km手前から歩いてしまった経験があります。上級者に見えるかもしれない人間でも、普通に歩きます。今では、走る力を伸ばす過程で「歩く」を否定せず、必要なら迷わず歩きを挟みながら距離を伸ばしています。

この記事を読むと、「1kmも走れないのは向いていないからではない」と納得でき、歩き混じりの「ラン&ウォーク」から無理なく走れる距離を伸ばしていく具体的な進め方がわかります。

「走り始めたばかりで、思ったより全然走れなくてショックを受けている」という人は、ぜひ最後までご覧ください。

読者

うわ、3つとも私のことです…

ゆう

私も同じような気持ちを知っています。だからこそ、まず伝えたいことがあります。

「走れない」のは向いていないからではなく、入り口が違っただけです

R6_ラン&ウォーク段階表.png

走り始めて1kmも続けて走れないと、多くの人が「自分には向いていないのかもしれない」と考えてしまいます。周りが涼しい顔で何kmも走っているのを見ると、なおさらそう感じやすくなります。

でも、断言します。1kmも走れずに歩いてしまうのは、あなたの体力や根性の問題ではありません。多くの初心者向けランニング指導で採用されている考え方に「ラン&ウォーク」というものがあります。走ることと歩くことを最初から交互に組み合わせて、少しずつ「走る時間」の割合を増やしていく方法です。いきなり1km、2kmを走り切ろうとすること自体が、そもそも設計として無理があります。歩き混じりこそが、続けられる人が実際に通ってきた正しい入り口です。

🖼住宅街を走る初心者ランナーが、途中で歩きに切り替えている後ろ姿

私自身、今の練習でもペースを落としたり、時には歩く選択を取り入れたりしながら距離を積んでいます。8/1には7.5kmを42分(キロ5分38秒)で走りましたが、この日は夏場の暑さで平均心拍が169まで上がり、正直かなりきつい練習になりました。ペースを落とす、あるいは一時的に歩くという選択肢を持っておくことは、初心者だけでなく、今の私にとっても必要な技術だと感じています。

ゆう

歩くのをやめることが目標なんじゃなくて、走り続けられる時間を少しずつ伸ばすことが目標なんです。

走る1分+歩く2分から始める、ラン&ウォークの進め方

🖼スマホのタイマーアプリで「走る」「歩く」の切り替えを設定している手元

具体的にどう始めればいいか、一般的に使われている段階的なプログラムの一例を紹介します。数字はあくまで目安なので、きつければすぐに緩めてかまいません。

  • 1〜2週目:走る1分+歩く2分を1セットとして、5〜6セット繰り返す(合計15〜20分程度)
  • 3〜4週目:走る2分+歩く2分を5セット前後に増やす
  • 5〜6週目:走る3分+歩く1〜2分に切り替え、セット数は維持する
  • 7週目以降:走る時間を5分、8分、10分と少しずつ伸ばし、歩く時間を短くしていく

大事なのは、次の段階に進む基準を「日数」ではなく「今の段階が楽にこなせるかどうか」にすることです。息が上がりきって会話ができない状態が続くなら、まだ今の段階を続けたほうがいいというサインです。私自身、練習でペースを上げすぎた日は翌週の練習の質が落ちる実感があるので、「まだ早いかもしれない」と感じたときは無理に段階を進めないようにしています。

ラン&ウォークの始め方や1回あたりの頻度の全体像はランニング初心者の始め方 完全ガイドにまとめているので、あわせて読んでいただくと迷いにくくなります。

私自身、フルマラソンの本番でも歩きました

🖼フルマラソン完走後のメダルと、疲れ切った表情がにじむ著者の後ろ姿

ここで少し、私自身の話をします。私は2026年11月15日のひたちシーサイドマラソンで「歩かず完走」を、2027年2月14日のさいたまマラソンで「サブ4」を目指して練習している、ごく普通の会社員ランナーです。

そんな私にも、フルマラソン経験は1回あります。2025年3月の東京マラソン2025で、タイムは4時間52分。そして正直に言うと、20km手前から歩いてしまいました。

序盤にトイレへ行ったロスを取り返そうと飛ばしすぎてしまったのが、失速の主な原因でした。「30kmの壁」よりずっと早い段階からの失速で、脚が売り切れたというより、ペース配分のミスだったと今は振り返っています。

42.195kmを走り切ろうとする本番のレースでさえ、歩く人は大勢います。関門ぎりぎりで完走する人の多くが、レース中のどこかで歩く時間を挟んでいます。歩いたからといって、その完走の価値が下がるわけではありません。私自身、あの日ゴールした瞬間の達成感は、今も本物だったと思っています。それでも「歩いてもサブ5は達成できた」経験があるからこそ、次は歩かず完走を目指せると思っています。

だとすれば、走り始めたばかりで1kmも続けて走れず歩いてしまうことに、引け目を感じる理由はどこにもありません。フルマラソンの本番でベテランに見える人でも歩くのに、走り始めて数日の人が歩くのは、むしろ当然です。

読者

フルマラソンの本番でも歩く人がいると聞くと、少し気が楽になります。

ゆう

私もそうでした。「歩く=失敗」という思い込みを外すところから、全部が始まると思っています。

続けて走れる距離を伸ばすには

🖼週ごとの走行距離が少しずつ伸びていくGarminのログ画面

ラン&ウォークで走る時間の割合を増やしていくと、次に気になるのが「どこまで距離を伸ばしていいのか」だと思います。ここでのポイントは、一気に距離を伸ばさないことです。

目安としてよく言われるのが、週の走行距離を前週から1割前後増やす程度に留めるという考え方です。走れる時間や距離が急に増えたからといって、そのペースを維持しようとすると、疲労が抜けきらないまま次の練習に入ってしまい、続けること自体が難しくなります。私自身も、練習量を急に増やした週の翌週は、明らかに体が重く感じることがあります。

伸ばす距離の目安や、初心者がどのくらいの距離から始めるべきかについてはランニング初心者の距離目安で詳しく整理しています。あわせて、「せっかく走れるようになってきたのに続かない」という悩みが出てきたときのために、継続のコツをランニング続かない、継続のコツにまとめてあるので、こちらもぜひ参考にしてください。

普段は5〜10kmを週2〜3回走っていますが、夏場(7〜8月)は暑さの影響で5km台に落ちることも珍しくありません。距離が思うように伸びない時期があっても、走ること自体をやめなければ、また涼しくなったときに距離は戻ってきます。距離が伸びない時期は走れなくなったわけではなく、ただのペース配分だと私は考えています。

走れるようになってきて、次にシューズが気になってきた方はフルマラソン初心者 完走シューズ おすすめで選び方の基本を整理しているので、あわせて読んでいただければと思います。

「でも私の場合は」に先回りして答える

ここまで読んでも不安が残る方のために、よくある疑問に先に答えておきます。

そもそも息が上がりすぎて1分すら走れない場合は? 走る時間をさらに短く、30秒からでもかまいません。大事なのは「会話ができる強度で走り切れた」という感覚を積み重ねることです。時間の長さより、無理なく終えられたかどうかを優先してください。

歩いている姿を人に見られるのが恥ずかしい場合は? 気持ちはよくわかります。ただ、実際に街を走っている人の多くは、ペースを落としたり歩いたりを織り交ぜています。周りの人があなたの歩くタイミングをいちいち気にしていることは、思っているよりずっと少ないはずです。

毎日走らないと上達しない気がする場合は? 週2〜3回でも十分に走れる時間や距離は伸びていきます。私自身、平日は仕事で疲れていて毎日は走れませんが、それでも段階的に距離を伸ばせています。休む日を作ることも、走れる体を作る練習の一部です。

息切れがひどく、胸の苦しさなど不安がある場合は? 単なる運動不足による息切れなのか、それ以外の原因があるのかは自己判断できません。強い胸の痛みや動悸が続く場合は、無理をせず一度医療機関に相談してください。

歩きながらでも、あなたは前に進んでいます

1kmも走れずに歩いてしまうことは、失敗でも挫折でもありません。ラン&ウォークという、続けられる人が実際に通ってきた正しい入り口に、あなたはちゃんと立っているということです。

私自身、フルマラソンの本番でさえ歩いた経験がありますし、今の練習でもペースを落としたり歩きを挟んだりすることは珍しくありません。それでも週2〜3回の練習を積み重ねて、少しずつ走れる距離を伸ばしてきました。歩くことをやめるのが目標なのではなく、走れる時間を少しずつ長くしていくことが目標です。

今日1kmも走れなかったとしても、来月には1kmを走りきれるようになっているかもしれません。段階を焦らず、走る1分・歩く2分のところから、まずは始めてみてください。

読者

焦らなくていいんですね。少し安心しました。

ゆう

はい。同じ場所から登っている仲間として、私も応援しています。