フルマラソン前日の食事|結論と当日朝の完全版
こんな人に向けて、私の実体験をもとに記事を書きます。
私も同じことで悩んでいました。前回のフルマラソンの前日は、正直まだ言語化できるほど計画的な食事をしていませんでした。今回のひたちシーサイドマラソン(11/15)に向けて、この記事に書いた「数日前から炭水化物比率を上げる」「前日は特別なことをしない」というやり方を、自分自身で実際にやってみようとしています(本記事はその実録です)。
この記事を読むと、前日に何を食べればいいか、当日朝は何時に何を食べればいいかが具体的にわかり、レース前の食事への不安がなくなります。
前日の食事で失敗したくない人、当日朝の食事タイミングで迷っている人は、ぜひ最後までご覧ください。
正直、カーボローディングとか言われても何をすればいいのか全然わかりません…
前日の食事の結論:特別なことはしない

結論から言うと、前日の食事でやるべきことはシンプルです。いつも食べ慣れているものを、炭水化物多めに、腹八分目で。それだけです。前日になって急に特別なメニューを試したり、逆に不安から食べ過ぎたりするのが一番危険です。生もの・脂っこい揚げ物・慣れない香辛料の強い料理は避け、消化に負担をかけない炭水化物中心の食事を、いつもと同じ時間帯に摂る。これがレース前日の食事の正解です。
前日の食事で最も大事な原則は「新しいことをしない」です。マラソンの世界には「Nothing New on Race Day」という有名な考え方がありますが、これは食事にもそのまま当てはまります。前日に初めての店で初めてのメニューを食べて、当日お腹を壊した、という話は市民ランナーの間でも珍しくありません。
避けたい食事
- 生魚・生卵など生ものメニュー全般
- 揚げ物・脂質の多い肉料理(消化に時間がかかる)
- 香辛料の強い刺激物
- 普段あまり食べ慣れていない食材・初めての飲食店
- お酒(利尿作用で脱水方向に働くため、飲む場合も控えめに)
意識したい食事
- 白米・うどん・パスタなど、消化のよい炭水化物を中心に
- 食物繊維の多い野菜(ごぼう・きのこ類など)は摂りすぎない。当日のお腹の張りやトイレ問題につながりやすいためです
- 食事の時間はいつも通りに。就寝直前の大食いは避ける
前日の夕食は「これでいいのか」と不安になりがちですが、普段の食生活を大きく変えないことのほうが、特別なメニューを組むより確実に安全です。私はGarminで練習を全部記録していますが、長い距離を走った日ほど、その前日の食事内容が翌日の練習の走りやすさに直結する感覚があります。特に20km前後のLSDの前日は、いつも通りの炭水化物中心の食事にしていた日のほうが、心拍が落ち着いたまま最後まで走り切れています。
カーボローディングとは何か。市民ランナーがやるべきレベル
「カーボローディング」という言葉は、マラソンをやる人なら一度は聞いたことがあると思います。ざっくり言うと、体内に蓄えられるグリコーゲン(体を動かすエネルギー源)を、レース前に多めに蓄えておく食事法のことです。
カーボローディングって、レース1週間前から炭水化物を抜くってやつですよね?
古典的な方法は市民ランナーには不要
もともとのカーボローディングは、レース1週間前から一度炭水化物を減らして体を枯渇させ、そこから急激に炭水化物を増やす「グリコーゲン超回復法」という、かなりストイックなやり方でした。ただこれは、トップ選手が数分・数秒を削るために行うレベルの話です。
私たち市民ランナーが目指すのは「完走」や「自己ベスト更新」であって、数十秒を削り出すことではありません。この記事では、そうした厳密なやり方は不要という立場で書いています。市民ランナーに現実的なのは、もっとシンプルなアプローチです。
現実的なやり方:レース数日前から炭水化物の比率を上げる
具体的には、レースの3〜2日前くらいから、いつもの食事の中で炭水化物の比率を意識的に上げていく、というだけで十分です。
- 主食(米・パン・麺)を普段より一口多めに
- おかずは変えず、主食の量やお代わりで炭水化物比率を調整する
- 脂質の多いおかずをやや減らし、その分を炭水化物に振る
「炭水化物を減らしてから増やす」というフェーズは踏まず、ただ増やす方向に寄せていく。これだけで、前日単体で無理に大盛りを詰め込むより、体への負担が少なく済みます。
私自身、前回のフルマラソンの前日は、特にこれといった計画もなく、いつもの延長のような感覚で食事を済ませてしまっていて、正直まだ言語化できるほど計画的にはやっていませんでした。今回のひたちシーサイドマラソン(11/15)では、この記事に書いた「数日前から炭水化物比率を上げる」「前日は特別なことをしない」というプランを、自分自身で実際にやってみるつもりです。結果がどうだったかは、大会後にこのサイトでそのまま報告します。
前日の水分補給も忘れずに
食事の話に隠れがちですが、前日の水分補給もレース当日のコンディションに影響します。特別に大量の水を飲む必要はなく、いつも通りの生活の中でこまめに水分を摂り、極端な水分不足の状態でスタート地点に立たないようにする、という程度の意識で十分です。
前日にお酒を飲む習慣がある方は、当日だけは控えめにしておくのが無難です。アルコールには利尿作用があり、翌朝の体感的な水分バランスに影響が出やすいためです。私も練習前日はできるだけお酒を控えるようにしていますが、これは特別なストイックさというより、当日の体の軽さを優先した結果です。
当日朝の食事:スタート3時間前が目安
前日と同じくらい、いやそれ以上に重要なのが当日朝の食事です。ここで失敗すると、スタート直後から力が出なかったり、逆に消化が終わっていなくてお腹が重かったりします。
当日の朝、緊張であまり食欲がなさそうです…それでも食べたほうがいいですか?
基本はスタート3時間前
消化にかかる時間を考えると、当日の食事はスタートの3時間前を目安にするのが基本です。8時スタートなら5時に食事、というイメージです。ホテル泊の場合は朝食開始時間とスタート時間の兼ね合いを事前に確認しておくと当日慌てません。
定番メニュー
- おにぎり(1〜2個。梅・鮭などシンプルな具がおすすめ)
- バナナ(消化がよく糖質補給に向く定番)
- 餅(少量で糖質を摂れる。私も練習の朝に食べることがあります)
- 食パン(ジャムなど糖質多めのトッピングで)
いずれも、前日の食事同様「普段の練習日の朝に食べて問題なかったもの」を選ぶのが鉄則です。大会当日だからと特別なメニューに挑戦するのはやめておきましょう。私の場合、10km前後を走る朝はおにぎり1個とバナナ半分くらいが一番動きやすく、8月に10.58kmを61分(キロ5分47秒・平均心拍156)で走った日もこのパターンでした。逆に何も食べずに走ると、後半でペースが落ちる感覚がはっきりあります。
スタート前30分の補給
3時間前の食事だけでは、スタート時にはエネルギーがやや落ち着いてきているタイミングになります。スタート30分前を目安に、軽く追加の糖質補給をしておくと、序盤から安定して走れます。
このタイミングでは、消化の負担が少なく手軽に糖質を補給できる、in ゼリーのようなゼリー飲料が使いやすいです。in ゼリー エネルギー(提携リンク準備中)朝の忙しい時間でも数十秒で飲み切れて、会場の混雑した中でも扱いやすいのが利点です。バナナ半分やスポーツ羊羹を選ぶ人もいますが、いずれにせよ「今まで練習で試して問題なかったもの」を当日に選ぶのが大前提です。
補給食に迷ったら、レース中も含めて使うジェルとまとめて選んでおくと、当日朝に何を持っていくか悩まずに済みます。エネルギージェル各種(提携リンク準備中)
前日〜当日朝のよくある不安に答える
お腹が弱いのですが、当日トイレが不安です
前日の食物繊維の摂りすぎを避け、当日朝の食事を消化のよいものに絞ることで、レース中の腹痛リスクはある程度コントロールできます。それでも当日は緊張で普段と違うお腹の反応が出ることもあるので、会場に早めに到着してトイレの場所と混雑具合を確認しておくと安心です。それでも症状が続くようであれば、無理せず専門医に相談することをおすすめします。
前日、緊張で食欲がありません
無理に量を詰め込む必要はありません。それより「炭水化物中心で、消化に負担をかけないものを、少しずつでも食べる」ことを優先してください。うどんやおにぎりなど、喉を通りやすいものを選ぶといいと思います。
遠征でホテル泊の場合、前日の食事はどうすればいい
土地の名物や豪華な食事を試したくなる気持ちはよくわかりますが、前日だけは我慢どころです。チェーン系のうどん屋や、コンビニのおにぎり・パスタなど、味や成分がある程度予測できるものを選ぶほうが、翌日のパフォーマンスにとっては安全です。
まとめではなく、次にやること
前日の食事は「特別なことをしない」、当日朝は「スタート3時間前に食べ慣れたものを」「スタート30分前に軽く糖質補給」。この3点さえ押さえておけば、食事面での大きな失敗は避けられるはずです。
レース中の補給については、前日・当日朝だけでなく走っている最中の計画も合わせて立てておく必要があります。詳しくはマラソン補給食(ジェル)比較で、私が実際に使っている・検討している補給食を含めて解説しています。
また、そもそもの練習の積み上げ方から見直したい方は、フルマラソン 歩かず完走 練習メニューもあわせてご覧ください。前回4時間52分で20km手前から歩いてしまった私が、今度こそ歩かず完走するために組んでいる練習メニューをまとめています。