カーボローディングのやり方|市民ランナー版は簡単
こんな人に向けて、私の実体験をもとに記事を書きます。
私も同じことで悩んでいました。「カーボローディング」という言葉自体は知っていても、調べれば調べるほど枯渇期だの超回復だのと専門的な話が出てきて、途中で読むのをやめたくなったことがあります。今、2026年11月15日のひたちシーサイドマラソンに向けて、この記事に書いた「3日前から主食比率を上げるだけ」というシンプルな方法を、自分自身で実際にやってみようとしています(本記事はその実録です)。
この記事を読むと、市民ランナーが本当にやるべきカーボローディングのレベルが分かり、複雑な専門用語に振り回されずに、レース3日前から迷わず準備を始められるようになります。
カーボローディングを調べて挫折しかけている人、結局何をすればいいのか知りたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
カーボローディングって、1週間前から炭水化物を断つとか聞いたことがあります…
結論:市民ランナーのカーボローディングは「3日前から主食を増やすだけ」
先に結論を書きます。市民ランナーがやるべきカーボローディングは、レース3日前から、いつもの食事の主食(ごはん・うどん・パンなど)の量を少しずつ増やしていく、これだけです。特別な食材を用意する必要も、途中で炭水化物を減らす期間を作る必要もありません。
やることはシンプルでも、効果の理屈はきちんとあります。体を動かすエネルギー源であるグリコーゲンは筋肉や肝臓に蓄えられますが、蓄えられる量には限りがあります。レース数日前から炭水化物の比率を意識的に上げておくことで、この蓄えを普段より多めに確保しておく、というのがカーボローディングの基本的な考え方です。市民ランナーの場合、42.195kmを走り切る、あるいは後半に失速しないための「保険」を積み増しておく、くらいの位置づけで捉えておくのがちょうどいいと思います。
そもそも古典的なやり方は市民ランナーには不要
ネットで調べると、レース1週間前から炭水化物を抜く「枯渇法」が出てきます。あれはやらなくていいんですか?
もともとカーボローディングは、レース1週間前から一度炭水化物を減らして体をあえて枯渇状態にし、そこから3日ほどで一気に炭水化物を増やす「グリコーゲン超回復法」と呼ばれる、かなりストイックな方法として知られてきました。これは、レースの数十秒・数分を削るために体をコントロールするトップ選手向けのやり方だとされています。
私たち市民ランナーが目指すのは、多くの場合「完走」や「自己ベストの更新」であって、数十秒単位のタイム短縮ではありません。この記事では、そうした厳密な枯渇法は市民ランナーには不要という立場で書いています。わざわざ体調を崩すリスクを取ってまで枯渇期間を作るより、シンプルに主食を増やす方向に寄せていくほうが、現実的で失敗も少ないやり方です。
実践編:レース3日前からの食事プラン例(和食ベース)
具体的に何をどう増やせばいいのか、私が今回のひたちシーサイドマラソンに向けて計画している3日間の食事プランを例として紹介します。特別な食材は使わず、普段の和食をベースに主食の量だけを段階的に増やしていくイメージです。

レース3日前
普段通りの食事メニューに、主食を一口〜茶碗半分ほど多めに。たとえば夕食がいつも白米茶碗1杯なら、1杯半に増やす程度です。おかずの内容は変えず、揚げ物など脂質の多いメニューだけ少し軽めにしておきます。
レース2日前
主食の比率をさらに上げます。朝はいつものパンにバナナを1本足す、昼はうどんに小さいおにぎりを添える、夜は白米を多めによそう、といった形で、1日を通して炭水化物の摂取量を底上げしていきます。
レース前日
前日は、うどんや白米、餅など消化のよい炭水化物を中心に据えます。ここで無理に量を詰め込みすぎないことがポイントで、前日単体で頑張るのではなく、3日前・2日前から少しずつ積み上げてきた延長として、いつも通りの量感で炭水化物の比率だけ高めておく、という感覚です。前日の食事の具体的な内容やタイミングについてはフルマラソン前日の食事でさらに詳しく解説しています。
このプランに厳密な数値目標(体重1kgあたり何g、といった専門的な計算)は入れていません。市民ランナーが挫折しない範囲で「主食を意識的に多めに」を3日間続けることが、まず取り組みやすい現実的なラインだと考えているからです。
やりがちな失敗2つ
カーボローディングで市民ランナーが陥りやすい失敗パターンが2つあります。
食べ過ぎて体重が増えてしまう
「炭水化物を増やす」を「とにかくたくさん食べる」と勘違いしてしまうケースです。カーボローディングで増える体重の一部はグリコーゲンと一緒に蓄えられる水分によるもので、ある程度は自然な変化ですが、それを超えて単純に食べ過ぎてしまうと、体が重く感じられたり、消化不良でお腹の調子を崩したりする原因になります。「主食を一口多めに」程度の感覚を守り、満腹になるまで詰め込まないことが大切です。
前日に初めての食材を試してしまう
もう一つの失敗は、レースが近づいて不安になり、前日になって急に「体にいいと聞いた」食材や、初めて行く店のメニューに手を出してしまうことです。マラソンの世界には「Nothing New on Race Day」という考え方がありますが、これは食事にもそのまま当てはまります。3日前から計画的に主食を増やしてきたのに、前日に初めての食材で消化トラブルを起こしては本末転倒です。3日間はあくまで「食べ慣れたもの」の範囲内で、量と比率だけを調整するのが安全です。
B3(前日の食事)との違い:これは「3日前からの計画」
フルマラソン前日の食事の記事では、前日単体の食事内容と当日朝の食事タイミングを詳しく扱っています。一方でこの記事は、前日だけでなくレース3日前から2日間かけて主食比率を段階的に上げていく計画そのものがテーマです。前日になって急に頑張るのではなく、3日前から助走をつけておくことで、前日の食事の負担そのものも軽くなる、という関係になっています。両方を合わせて読むと、レース3日前から当日朝までの食事の流れが一通りつながります。
私自身、ひたちシーサイドマラソンでこのやり方を試してみます
前回のフルマラソン(東京マラソン2025)では、レース前の食事について特に計画を立てておらず、20km手前から歩いてしまう結果になりました。今回の2026年11月15日ひたちシーサイドマラソンでは、この記事に書いた「3日前から主食比率を段階的に上げる」というプランを、自分自身で初めて実際に試してみるつもりです。うまくいったか、それとも思ったより難しかったかは、大会後にこのサイトでそのまま報告します。
よくある疑問に答える
3日前からでは短すぎませんか?
一般的には3〜2日前からの実践でも、市民ランナーが目指すレベルの効果は十分に見込めるとされています。1週間かけた厳密な枯渇法を行わなくても、直前数日で主食比率を上げるだけで、体感としては十分な準備になります。
体重が増えるのが心配です
数百g〜1kg程度の増加は、グリコーゲンと一緒に水分が蓄えられることによる自然な変化とされています。過度に食べ過ぎない範囲であれば、気にしすぎる必要はありません。
お腹が弱いのですが大丈夫でしょうか
食物繊維の多い野菜や、揚げ物など脂質の多いメニューは控えめにし、消化のよい炭水化物を中心にすることでリスクはある程度抑えられます。それでも体調に不安が続くようであれば、無理をせず専門医に相談することをおすすめします。
次にやること
市民ランナーのカーボローディングは、「レース3日前から主食比率を段階的に上げる」「古典的な枯渇法はやらない」「前日に初めての食材は試さない」の3点さえ押さえておけば、大きな失敗は避けられるはずです。
前日単体の食事内容や当日朝の食事タイミングについてはフルマラソン前日の食事でさらに詳しく解説しています。また、前日そのものの過ごし方(受付・睡眠・当日までのスケジュール)についてはフルマラソン前日の過ごし方もあわせてご覧ください。3日前からの食事計画と前日の過ごし方を合わせて準備しておけば、レース当日は余計な不安を持たずにスタートラインに立てるはずです。