フルマラソン翌日の過ごし方|筋肉痛と回復のコツ
こんな人に向けて、私の実体験をもとに記事を書きます。
私も同じことで悩んでいました。初めてのフルマラソンを走った翌朝、ベッドから起き上がるだけで太ももとふくらはぎに悲鳴を上げていました。今では、翌日から1週間をどう過ごせば回復が早まるか、自分なりの考え方を持てるようになっています。
この記事を読むと、翌日から1週間で何をすればいいかが具体的にわかり、「この痛みのまま何もしないでいいのか」という不安が「やることリスト」に変わります。
レース翌日の過ごし方で悩んでいる人、この筋肉痛が普通なのか不安な人は、ぜひ最後までご覧ください。
正直、この筋肉痛だけで一日が終わりそうです…
翌日の筋肉痛は正常。動いたほうが回復が早いと言われる理由(アクティブレスト)
結論から言います。フルマラソン翌日の強い筋肉痛は、ほぼすべてのランナーに起きる正常な反応です。42.195kmという距離を走れば、普段の練習では使い切らない筋線維にまで細かなダメージが入り、それが炎症反応として翌日以降の痛みに出てきます。まずは「自分の体が壊れたわけではない」という前提を持つだけで、だいぶ気持ちが楽になります。
そのうえで知っておきたいのが「アクティブレスト(積極的休養)」という考え方です。一日中じっと横になって過ごすより、血流を保つ程度の軽い動き(散歩やゆっくりしたストレッチ)を挟んだほうが、体にたまった疲労物質の排出が進みやすく、回復が早いと言われています。ただしこれはスポーツ現場でよく語られる一般的な傾向の話であって、医学的に断定できるものではありません。歩くのもつらいほどの痛みがある場合は、無理に動く必要はまったくなく、その日は横になって過ごして問題ありません。
私自身、練習で20km以上のLSD(6/21に20.32kmを2時間07分、平均心拍147で走った日など)をこなした翌日は、脚に重さと軽い筋肉痛が残ります。そういう日でも、完全に動かずにいるより、翌朝軽く歩いたほうが体がほぐれていく感覚があります。フルマラソンの筋肉痛はこれよりずっと強いものですが、「動いたほうが楽になる」という方向性自体は同じだと感じています。
翌日〜1週間の過ごし方タイムライン
「動いたほうがいい」と言っても、翌日からいきなりジョグを再開していいわけではありません。私が今、自分の中で整理している翌日〜1週間の過ごし方の目安を、時系列で紹介します。

レース当日の夜〜翌朝
レース当日の夜は、水分と炭水化物・たんぱく質をとって早めに休むことを優先します。脚を心臓より高い位置に上げて寝ると、むくみが翌朝までに落ち着きやすいと言われています。翌朝は、筋肉痛の強さを確かめるために、いきなり立ち上がらずベッドの上で軽く脚を動かしてから起き上がるくらいの慎重さでちょうどいいです。
翌日:歩く、それ以上は無理をしない
翌日にやることは「歩く」の一択です。目安は15〜30分程度のゆっくりとした散歩で、ジョグは考えなくて大丈夫です。歩くだけでも筋肉痛でぎこちなくなると思いますが、それでいいです。この日の目的はトレーニングではなく、血流を保って体を回復モードに導くことにあります。
2〜3日後:痛みのピークを越えて少しずつ楽になる
多くの場合、筋肉痛は翌日よりも2日目のほうが強く出ます(いわゆる遅発性筋肉痛)。ここで「悪化している」と焦る必要はありません。ピークを越えれば、3日目あたりから階段の上り下りも少しずつ楽になってくるのが一般的な経過です。この期間も引き続き、痛みのない範囲での散歩や、痛みが落ち着いてきたら軽いストレッチを取り入れる程度に留めます。
4日〜1週間後:軽いジョグ再開は1〜2週間後が一般的な目安
筋肉痛がほぼ気にならなくなってきたら、ウォーキングの時間を少しずつ延ばしていきます。実際に軽いジョグを再開するタイミングは、一般的には1〜2週間後を目安にするという考え方がよく語られています。もちろんこれは個人差が大きく、痛みの残り方や体調によって前後します。走り始める段階での具体的な練習メニューの組み方はフルマラソン後の練習再開メニューで詳しく扱う予定なので、そちらもあわせて参考にしてください。
1〜2週間後って、思ったより長いですね…
回復を早める3つの要素——食事・睡眠・入浴
翌日以降の過ごし方に加えて、回復そのものを助けてくれる要素として「食事」「睡眠」「入浴」の3つを意識しています。
食事は、たんぱく質と炭水化物の両方をとることを心がけています。走り終えた体はエネルギーも筋肉の材料も不足している状態なので、レース後の食事から数日は、いつもよりたんぱく質を意識したメニューにしています。エネルギー補給の目安として「1時間あたり糖質30〜60g」という考え方はレース中の補給の話ですが、レース後の数日間も炭水化物を極端に減らさないことが、体の回復にはプラスに働くと言われています。
睡眠は、単純に「いつもより長く眠る」ことを意識します。体の修復は睡眠中に進むと言われていて、レース後の数日は普段より30分〜1時間ほど早く布団に入るようにしています。
入浴については、ぬるめのお湯(38〜40度程度)にゆっくり浸かって血行を促す、というのが一般的にすすめられている方法です。熱すぎるお湯は逆に負担になることもあるため、私は熱いお湯に長く浸かるより、ぬるめで少し長めに入るほうを選んでいます。着圧タイプのソックスやウェアで脚を圧迫し、血流を助けるという方法もよく使われています。CEP アウトドア リカバリー+ ソックス(実売5,000円前後〜)(提携リンク準備中)食事・睡眠・入浴、どれも特別なことではありませんが、「いつもより意識する」だけで翌日からの過ごしやすさはかなり変わります。
仕事がある月曜の現実対策
日曜にレースを走って、月曜から普通に出社しなければならない人は多いと思います。ここでは、実際に会社に行くことになったときの現実的な対策をまとめます。
階段は、手すりを使いながら一段ずつ、無理に踏ん張らずに降りることを意識します。特に下り階段はふくらはぎと太ももの前側に負担がかかりやすいので、可能であればエレベーターやエスカレーターを積極的に使い、階段を使う場面自体を減らすのが現実的な対策です。
靴選びも重要なポイントです。普段オフィスでヒールや硬い革靴を履いている人は、レース翌日〜数日はクッション性の高いスニーカーに履き替えることをおすすめします。私は硬めの靴で無理に歩くと、筋肉痛でかばった歩き方がさらに崩れて、変なところに負担がかかる感覚があります。会社の規定が許すなら、この数日だけでも足への負担が少ない靴を選ぶ価値は十分にあります。
長時間座りっぱなしの仕事の場合は、1時間に1回程度、席を立って軽く歩く、脚を伸ばすといった動きを挟むだけでも、血流が保たれて回復の助けになります。
階段が怖くて、つい後ろ向きで降りたくなります
走っていい判断の目安と、痛みが長引くなら専門医へ
筋肉痛がある程度落ち着いてきたら、次に気になるのは「もう走っていいのか」という判断だと思います。私の場合の目安として持っているのは、じっとしている時は痛まず、動いたときにだけ張りや重さを感じる状態であれば、ウォーキングやごく軽いジョグから再開してよいという考え方です。逆に、押すと特定の一点だけがズキッと痛む、腫れや熱を持っている、じっとしていても痛む、という場合は、単なる筋肉痛ではなく怪我の可能性も考えたほうがよいと思っています。
私はGarminで練習の記録を取る習慣があるので、体調管理の一環として安静時心拍もなんとなく気にするようにしています。普段よりも明らかに高い日は、体がまだ回復し切っていないサインだと捉え、その日の運動を軽めにするか休むかを判断する材料にしています。
これはあくまで私自身の経験に基づく目安であり、医学的な診断ではありません。「いつもの筋肉痛と明らかに違う」「1週間以上たっても痛みが引かない、もしくは悪化している」という場合は、自己判断で様子を見続けず、整形外科などの専門医に相談することをおすすめします。
前回のレースを経て、今回意識していること
前回のフルマラソン(東京マラソン2025)を走り終えたときは、正直、ここに書いたようなアクティブレストの考え方を意識できていたわけではありませんでした。今回の2026年11月15日のひたちシーサイドマラソン(「歩かず完走」を目標にしています)が終わったら、この記事に書いたアクティブレストの考え方や翌日〜1週間のタイムラインを、自分自身で実際に試してみるつもりです。前回とどう違ったか、うまくいった部分とそうでなかった部分は、レース後にこのサイトでそのまま追記します。
翌日以降のよくある不安に答える
筋肉痛は翌日より2日目、3日目のほうが痛いのはおかしい?
おかしくありません。運動後の筋肉痛は、運動した当日よりも24〜72時間後にピークが来ることが多いと言われています(いわゆる遅発性筋肉痛)。フルマラソンのような長時間・高負荷の運動では、2日目・3日目に一番つらいと感じる人も珍しくないので、そこで焦る必要はありません。
湿布や市販の痛み止めは使っていい?
多くのランナーが使っていますが、用法用量は必ずパッケージや添付文書の記載に従ってください。私自身も、痛みが強い日は湿布のお世話になっています。
筋肉痛がある間、ストレッチはしたほうがいい?
痛みが強くない範囲であれば、軽くほぐす程度のストレッチは血流を促す意味でプラスに働くと言われています。痛みを我慢して無理に伸ばす必要はなく、「気持ちいい」と感じる強さに留めるのが無難です。
お酒は飲んでもいい?
絶対にダメというわけではありませんが、レース直後は体が水分・栄養ともに不足しています。まずは水分と食事をしっかりとってから、量は控えめにするほうが翌日以降の回復には安全です。
次にやること
翌日の筋肉痛は正常な反応で、寝て過ごすより軽く動いたほうが回復が早いと言われていること、翌日は歩くだけ、ジョグ再開は1〜2週間後が一般的な目安であること、食事・睡眠・入浴を意識すること、この3点を押さえておけば、翌日以降の過ごし方で大きく迷うことはないはずです。
レース前日の過ごし方についてはフルマラソン前日の過ごし方で詳しく解説しています。あわせて、痛みが落ち着いてから練習を再開する際の具体的なメニューについてはフルマラソン後の練習再開メニューも参考にしてください。走り終えた体をきちんと回復させることも、次のレースに向けた準備の一部だと私は考えています。